悪癖競走馬研究所

その馬、本当に買って大丈夫? その馬の悪癖はちゃんと知ってる? 悪癖を持つ競走馬を知れば競馬はもっと楽しくなる。たまに雑談を書いています

【雑談】調教師のパワハラ騒動に寄せて(自分語り)

木村哲也調教師による大塚海渡騎手へのパワハラ騒動について。

わたしは内部関係者ではないので、両者の人間性等については

一切知りません。

だから、一概には言えない部分はあるんですが・・・。

わたしは数年前、タクシーの運転手を半年間だけやっていました。

生活サイクルに対応できず不眠症になり辞めてしまったんですが。

そのタクシー会社でのことです。

わたしが務めていたタクシー会社では、研修を数か月受けます。

その研修で、ある鬼教官(仮にA氏とする)がいまして、

その人は、超厳しいことで知られる某大学の剣道部の出身で、

いわゆる体育会系のいかつい教官でした。

社内でも彼は非常に厳しい指導で有名でした。

口調も「オラッ!」「何してんだよ!」「事故るぞ!馬鹿!」

そんな感じ。

研修を受ける我々は、びくびくしながら路上研修を受けたもんです。

実際、彼の研修が嫌で、心を病んでしまった人もいたと聞きましたし

彼の指導姿勢に納得がいかない、彼より歳上の研修生(おっさん)は

文句を言って途中で辞めたということもあったり。

そういう人は極少数でしたが、いたにはいた。

しかし、その教官がそういう姿勢で指導する目的は、

タクシー運転手として絶対に事故を起こしてはいけないし、

緊張感を持って運転しないといけない、という意識の植え付け。

それでたしかに運転技術の向上には繋がりましたしね。。。

そして、もうひとつ。

いざ運転手としてやっていったら、おっかない(嫌な)客を乗せることは

多々あるから、こんな研修でおじけついたらやっていけないぞ!

そんな側面もあったんだと思います。

別の教官はA氏の指導方針はそういう意味もあるんだ、と言ってましたし。

実際、A氏は強面で口調も「ど真ん中のパワハラ」ではあったんですが、

人としては、よくいる体育会系のちょっと面倒な先輩みたいな人で、

休憩時間に話したりすると、そこまで嫌な人ではなかったんです。

アツい人柄で、都合上ヒールを演じていたというか。

研修後、営業所に回されたら「ああ、あの人の指導を受けたんだったら

この先、大丈夫だよ」と言われる感じだったんですよね。

でも、その人のことを関係ない他人に話すと、決まって・・・

「今時、珍しいね」「大丈夫? そんな会社」と言われたもんです。

こういうのは「時代」じゃないと。

わずかな運転手生活だったんですが、

このA氏の指導があったおかげで、わたしは嫌な客を乗せても

動じなかったというのはあるし、会社としては、

A氏には一定の評価を与えていたのも事実でした。

でも、その後、風の噂で、彼は教官職を解かれたと聞きました。

やはり、時代じゃなくなった(今更かよ・・・遅いよ・・・)。

元・巨人の桑田が言ってました。

指導が下手な人ほど、暴力で解決しようとするって。

たしかに、パワハラ的指導をする人は、指導力を問われる上で、

単純に「指導力が欠如している」と言われても仕方ないでしょう。

要するに、大塚騎手にも問題はあったかもしれないけど、

やはり、木村調教師にも指導者として欠如しているものは

あったんだろうと。

A氏は暴力はなかったんだけど、あれは必要な「パワハラ

だったかと言われると、正直どっちとも言えないんですよね。

ただ、もう、当然だけど「パワハラ」は時代じゃない。

そして、そこに暴力が伴えば擁護のしようがない。

それだけですね。